コラム「オフショア開発の最新動向」column

離職面接

中堅リーダーの離職問題
中国現地法人のマネジメントをしています。当社では昔から中国人スタッフの離職率の高さが問題となっています。特に、大事に育てた中堅リーダー層が突然辞めてしまうこともあり、頭を悩ませています。
(中国現地法人の日本人総経理)

■離職面接で会社への不満を探る
私のセミナーには、このような悩みを打ち明けてくれる人が最低1人はいる。相談者に離職率が高い原因を聞いてみると、
 給料
 福利厚生
 職場環境
 仕事の内容
 動機付け

など様々な要因が考えられるという。さらに調査を進めてみると、他にもこんな面白い要因がある。

 食事の質(社員食堂がまずいせいで暴動が起きた工場もある)
 社員旅行の有無、行き先(海南島に行きたいので転職をとどまる)

以前、上海オフショア開発交流会でゲスト講師を務めたコンサルタントの末富氏は、

「順調に成長する中国ベンダーでは、一般社員の離職率は高くても幹部社員の定着率は抜群によい」

と指摘する。会社の成長性も社員の定着率を測る上で見逃せない要因だ。

上海の日系企業に勤める別の友人は、次のように語ってくれた。

「なんだかんだいって、要はお金!
 我が社で社内中堅リーダーともなると、
 自分で仕事を取ってこれる営業力がある。
 自信満々であり、
 仕事のやりがいではとても引き止められない」

↑友よ、これはほとんど愚痴のレベルです。
 ご意見ありがとうございます(幸地)

■成功の勘所
中国人社員の離職に悩む企業では、まず彼らが会社に何を求めているかを正確に把握することからはじめたい。
例えば、離職面接などをしてなぜやめるのかの原因をつかむ、モチベーション調査と称して現職のスタッフから情報を集める仕組みを持とう。

日本初!オフショア開発に特化したメルマガ。ブリッジSE育成や海外IT人材のオンサイト活用などに関わる長年の経験・ノウハウを無償提供。オフショア大學に寄せられた質問、実際に起きた事例を題材に、演習問題形式で配信します。