コラム「オフショア開発の最新動向」column

政治と宗教の話はタブー?

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)

Q.海外の方と会話する場合は、政治と宗教の話はタブーと聞きます。事実でしょうか?

A.外国人との会話に不慣れな人は政治や宗教の話題を避けたほうが無難です。とはいえ、必ずしもタブーではありません。

範囲をオフショア開発に限定すると、日本企業は顧客の立場であり、しかも相手は中国とベトナムが大半を占めるので、巷に溢れる「海外=欧米」を前提とするマナー本に書かれた内容を鵜呑みにする必要はありません。

実際、私は、中国IT企業での社内研修でも、わりと気軽に日中の政治対立について議論をふっかけます。日本ではタブー視される皇室や核兵器に関する話題を通じて、日本と中国の文化の違いについて議論を交わしたこともあります。

2012年、例の尖閣問題がピークを迎えた頃、周囲の中国人から「我々のような民間人に尖閣問題は関係ない」と何度も声をかけられました。

ただし、上記はあくまでも、中国のオフショア関係者との交流に限定されます。政府関係者や一般市民との対話ではないことをご承知おきください。

■ 問いかけ

<問1>かつて、私が中国人向け講演で物議をかもした政治的話題を予想しなさい。

<問2>ベトナムIT最大手企業のプロマネを相手に、南沙諸島に関する議論をふっかけることは避けたほうがいい(Y/N)

<問3>ミャンマーIT企業のビルマ人幹部に向かって、アウン・サン・スー・チー氏の批評を述べるのは避けたほうがいい(Y/N)

<問4>インドIT企業の日本語が苦手な現地技術者に対して、クリスマスのお祝いメッセージを送るのは避けたほうがいい(Y/N)

<問5>バングラデシュIT企業との取引を検討する日本企業があります。相手企業の経営幹部に宗教上の留意点を根掘り葉掘り詮索するのは避けたほうがいい(Y/N)

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