コラム「オフショア開発の最新動向」column

自分勝手なブリッジSE

言葉が分からずイライラしました

仕様に関する重要なQ&Aですが、ブリッジSEと現場の中国人プログラマーが中国語で話しているので、私には全く理解できません。

(日本人プロジェクトマネージャー)

●オフショア開発サポーターズから聞いた失敗談。
中国に生産拠点を持つある日系メーカーで、日本と中国を結ぶ生産管理システムを導入することになった。そこで、上流設計から日本語が堪能なブリッジSEを参画させた。
設計→コーディング→単体テストと、大きな問題もなく順調に作業は進められた。最後の2日間、日本からプロジェクトマネージャが訪中して、新システムの最終確認にあたった。

ところが、要求仕様を満たさない箇所が見つかったため、予定通り検収できないことが判明。その原因はどこにあったか?
 
実は、現場の中国人プログラマーから寄せられる質問に対して、ブリッジSEが自分勝手に判断してその場で返答していた。本来なら、すぐ隣にいる日本側PMの判断を仰ぐべき場面でも、一方的に中国語でまくし立てていた。

さらに悪いことに、このブリッジSEは直属の上司ともコミュニケーションを図らず、勝手に顧客と直接交渉していた。日本語が堪能だとはいえ、チームワークに全く興味を示さない。このプロジェクトは1ヶ月の納期遅延と大幅なコスト増加を招いた。

(オフショア開発サポーターズ/中国人)


■成功の勘所
ブリッジSEは、日本語を勉強する前に「菠菜」を学ぶべきである。

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